Orchestral Works #1
電気ギター、電子楽器と管弦楽のためのトッカータ
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Toccata for Electric Guitar, Electronic Instruments and Orchestra
作曲:田廻弘志(たまわりひろし)
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<楽曲について>
この曲もデモ曲として作ったもので、近年のハリウッドの映画音楽によくある異常なほどに緊迫したシーン(それはおそらくなにかを追跡したり、なにかと戦っていたりするもの)をイメージしたものです。「トッカータ」というタイトルをつけましたが、「なんとなくつけたタイトルです」という意味合いでしかありません。
管弦楽とテクノ的な電子ドラムの組み合わせは、映像に付随する音楽の中では、よく使われる手法ではありますが、このような高速のバスドラムのリズムは、コンサート等での実演には適さないのかもしれません。ドラムパートをスピーカーで再生し、クリック音を聴きながら指揮者がタクトを振れば、演奏そのものは可能でしょう。けれども、そうした実演では、スピーカーから再生されたドラムの音に対しても、コンサートホールの残響が加わることになります。このような高速のバスドラムの連打に対して、コンサートホールの豊かな残響が加わってしまっては、音の輪郭がぼやけ、心地の良い音像にはならないような気がします。
オーケストラには豊かな残響があるけれども、ドラムパートだけは残響があまりないというような音像は、録音物の中だけに存在できる奇妙な音でして、よく考えると不思議な音なのです。ライブ演奏における表現と録音物における表現との間には、本質的に異なる違いがあるような気がします。